副教科も知識だけは身につけておこう

 不登校の人が自宅で勉強する場合でも、主要教科だけでなく、副教科も自分の興味に応じて勉強したほうがよいということは別のページでも述べたとおりですが、実際には学校と同じように物を作ったり沢山の人数で楽器を演奏したりすることができないということで、副教科の学習は学校に通っているときと同じようにはできないという点は否めません。しかし、副教科に関する知識、いわば学校の期末テストなどで出てくるような知識については、興味に応じて、教科書の大切な部分を自分で覚えるなどの工夫をすれば、しっかりと学べるものと思います。

副教科の知識は、受験に直結しなくても将来役立つ

 学校でなぜ副教科もテストがあるのかといえば、副教科の知識が将来に役立つことがあるからです。受験に直結しないから意味がないというのは間違っています。

 

 また、学校の教員の中でも、副教科は実技だけ重視して、テストはほとんど重視しないと公言する人もいますが、私はその考えは間違っていると思います。実技が下手だとしても、副教科の知識を学ぶ事で、将来の職業選択にも役立つだけでなく、社会人としての視野も広がったりすることが多くあります。不登校ではないという人の中でも、物を作ったり運動したりするのが苦手で、それでも副教科のテストの知識だけでも身につけるという人がいますし、そうした努力は認められるべきだと思います。

 

 不登校の皆さんの場合は、学校のように物を作ったり複数の人で運動したりするなどの経験ができないのは否めません。あるいは、もしかすると学校での副教科に関する活動等が原因で不登校になり、集団での活動に何らかのトラウマを抱えている人もいるかもしれません。

 

 しかし、不登校の皆さんが、他人に翻弄されずに一人で勉強できる環境だからこそ勉強できるということもあると思います。確かに学校のように教材等が充実するわけではないとしても、自分一人で、興味のある分野、自分で意欲を持って身につけたいと思う分野の勉強をしたいのであれば、テスト勉強をするような感じで、副教科の教科書の大切な部分を覚えるという経験もよいことだと思います。そして、学校や受験にとらわれない自由な勉強という意味でも、副教科の勉強が将来の人生において役立つかもしれない、決して無駄ではないという事だけは頭に入れておいてほしいと思います。

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